北海道のホッケは大きく脂がのってて旨い
2017/11/30
北海道を代表する魚の一つであるホッケは、日本付近では茨城県、対馬海峡以北に住み、北海道後志沿岸では特に多く獲れます。
ホッケはマボッケとシマボッケの2種類あり、成長にしたがって、呼び名が変わります。
青緑色で小さい時をアオボッケ、1年を超えローソクボッケ、2年魚で25センチメートル前後になり、3月~6月頃群れで岸に寄り餌取りに勢を出する春ボッケ、回遊せず大陸棚の岩礁域に住着くものを根ボッケといいます。
産卵期は9月から2月で、産卵前の大きく太ったホッケは脂がのってて旨いです。
北海道で開きといえば「ホッケ」のことになりますが、開きとして販売されるようになったのは、昭和50年代になってからです。
それまでは塩ぼっけが、戦後の食材を支え、特に東北地方を中心に出荷されていました。
ほっけの産地で有名な礼文島ですら、当時ほっけの開きではなく、塩焼きやすり身で食べられていたそうです。
ほっけは鮮度落ちが早く、生のホッケが食べられるのは、北海道などの漁獲地に限られ、現在多くは「開き」として店頭で販売されています。
また、フライや煮付け、すり身などでも美味しく食べられます。
北海道は漁獲地のためホッケの干物はほとんどなく、生ボッケや表面をナマ乾かしした程度に一夜干しにしたホッケの開きが主流です。
干物のように干しすぎると、身も固くなってしまい、生に近いと、ホッケのもつ旨みが十分に引き出されません。
一夜干しホッケの開きは、身のホクホクした柔らかさとジュワッとした脂の旨みが凝縮して、やめられないおいしさです。
にしん漁で賑わっていた頃には、ホッケはにしんの卵を食い荒らす「悪者」と扱われ、ほとんど食用とされず、北海道近海でニシンが獲れなくなると、代替品としてホッケの需要が急増しました。
流通する際には、開いた干物が定番で、淡泊な味に独特の食感と、骨が取りやすく食べやすいことで人気が高まりました。
また、ホッケのミリン干しやホッケのくんせいは美味とされています。
ホッケには、寄生虫が生息しているため生食は行われませんが、刺身として出す店もあり、自己責任として注意が必要です。
ホッケ釣り
ホッケを釣る時期は、初冬の抱卵で岸寄りするホッケや、深い岩場に住着く根ボッケ狙いの投げ釣りです。
エサはサンマを、皮付きのまま1.5cm巾位に短冊状に切ったものが、針落ちも少なく食いがいいです。
投げ釣りは、ホッケとしては50cm前後の大型のものが期待できます。
3月~5月頃は、群れで岸にプランクトンなどの餌取りにくる春ボッケを、一本針で釣る浮き釣りをします。
エサは身の締ったオキアミが最適ですが、栄養を蓄えるホッケにとっては何にでも食いついてくれますね。
理想の釣り場としては、湾状のような岩場の地形がいいようです。
まき餌を10分20分若しくは30分としてますと、ホッケが匂いを嗅ぎつけ、群れをなしてこちらを向いて来ます。
ホッケは回遊魚ですので、その場を過去ると食いが止まり、バッタリ釣れなくなります。
そこで、まき餌は止めないで定期的に続け、その場にホッケをグルグル回らせ続けさせることが必要です。
ホッケ釣りの醍醐味は何といっても、竿ごと持っていかれるような重い引きですね。
海面近くに姿を現すと、ググ~ッと下一直線に潜りはじめ、竿先は海面に持っていかれます。
北海道奥尻島の宮津弁天下の岩場などでは、海面近くで群れになって上向きで泳ぐ「ホッケ柱」という渦巻きを発生させ、海底のプランクトンを海面に引き込んで捕食するホッケの群れをみることができます。
荒れた海のようにそのポイントの海面が盛り上がりますから、初めて見ると、こちらへ海面が迫ってくるようで驚きます。
その海面へ、カツオの一本釣りのように針を投げ入れるだけで、針外しの上手な人でしたら十数秒に一匹の感じで爆釣りできます。
この現象は、毎年5月のゴールデンウィーク前後に、早朝から粘れば見られる可能性が大いにありますよ。
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