ソニーブログ

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南極の氷は減ってるの?増えてるの?

      2020/07/05


南極大陸は1億6000万年前にアフリカ大陸と分離。

4000万年前にはオーストラリアとニューギニア島が南極大陸から分離しました。

この頃から南極大陸では最初の氷が作られ始め、2300万年まえ頃には南アメリカ大陸南端との細長い陸地つながりが切れてしまい、広いドレーク海峡が出来ます。

南極大陸は完全に孤立してしまい、今まで森林に覆われていた大陸には氷が広がり始めて、1500万年前頃からは氷で覆われる大陸になってしまいました。

 

 

南極の氷は減ってるの?増えてるの?

南極大陸の氷は世界中の淡水の70%も占めています。

現在、大陸の西南極の「南極半島」と呼ばれるところでは、降雪によって氷床が海に押し出され、棚氷という部分の融解が進み、1992年から2006年までの科学的調査では、1年当たり氷が約500億tも融けて海面は約0.14mmずつ上昇していると言われています。

地球の海水面は、8000年前から現在まで、ほぼ同じペースで上がっていて、現在も10年で約2.5cm上がっているそうです。

もし南極の全ての氷が融けてしまうと、海面が60mも上昇してしまいます。

 

しかし反対側の東南極は、大陸の大部分を占める広大で標高の高い極地で、ほとんど海抜3000m以上もある極寒地帯です。

しかも氷の90%はこの東南極にあり、そこでは氷は増え続けているのです。

南極が北極よりも寒い理由は、この高い標高と北極海のように海氷の流れから得られる暖かい海洋がないことです。

水の熱容量は空気の3000倍もあり、少々気温が上がっても海の水温はほとんど変化しません。

氷山氷床の90%は海中にあり気温の上昇があっても影響はほとんどありません。

1977年ごろから、西南極の氷河融解が気候変動に関係ないことは知られていました。

それには別の要因で大陸の氷を融かす何かがあると予測されていました。

 

ある研究結果では、南極大陸は人間が排出した二酸化炭素の影響によって温暖化しているという証拠なるものが提示されましたが・・・。

しかし、極わずかな温暖化が大陸西南部の氷床融解に直接影響を与えているとは、彼らも信じてはいないようです。

その代わり、深海から到達する暖かい海水が氷河に影響して、大陸から棚氷が離されると考えているようです。

 

東南極の氷は1990年から増え続けていという論文や、南極は「少なくとも過去30年、冷え続けてきた」という極地研究家の訴えもあります。

NASAは2015年11月、人工衛星によって観測した情報を分析して、研究成果を発表しました。

NASAの気象学者チームによる論文では、「西南極の氷河質量の減少分は、降雪の増えた東部内陸で氷河が厚さを増したことで相殺されている」としています。

 

しかしある氷河学者は、1つの人工衛星の観測によって、氷雪塊の1~2cmの高低差から体積を出すことには、大陸地形が複雑すぎることもあり、解析には不十分だと指摘します。

 

地球上には約2084万立方km以上の氷が存在します。

南極の氷の増加は、1992年~2001年には年間1120億tが新たに加わり、2002年~2008年は少し下がり年間820億tの増加となっています。

現在でも、南極の氷は毎年およそ1000億t前後ずつ増えているようです。

 

 

海洋面の上昇は?

気象学者たちはこれまで、南極での氷の融解が、過去数十年間でわずかながらでも海面上昇に関与してきたと報告してきました。

正確な量には激しい議論が続いているようですが、そのスケールは数センチの幅だといいます。

 

仮に西南極の氷が全て解けて海に流れ込めば、数メートルもの海面上昇を招く可能性があるといいます。

そして、東南極の極寒高地帯で氷雪が増えようとも西南極の氷の融解はすでに始まっており、今後数世紀で現実のものとなるかもしれないと指摘しています。

 

20世紀の1940年までは温暖、それから1970年まで寒冷、その後は温暖であり、その気温は高くなったり低くなったりしています。

地球はあと1000年位は温暖な気候が続くと予想されているようです。

しかし南極大陸の気温が上がっている様子はありません。

 

地球温暖化現象が、人間活動による二酸化炭素のせいであるとする人たちと、地球の気候は太陽活動を含む宇宙現象が原因とする人たちの論争は止みません。

南極大陸の氷の融解は温暖化によるものなのか、深海から到達する暖かい海水が氷河に影響しているものなのか?

 

画像元:第11回海洋の構造と循環より – 海洋大循環のモデル(アメリカの海洋学者ブロッカ-によって提唱されたベルトコンベアーモデル)

 

CO2が温暖化現象の原因にひとつになるとしても、南極大陸の氷の融解に関しては、ある気候学者は、

「CO2排出が増えてから加速した気配はなく、CO2排出量を減らしても減らさなくても、海水面は同じペースで上がり続けるはず」と断言しています。

 

 

 - ライフ, 自然

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