赤ワインとコーヒーのポリフェノールを比べてみよう
2017/11/30
日本人が最も多くポリフェノールを摂取している飲料は、2009年にお茶の水女子大学とネスレ日本の共同研究・調査により、コーヒーが最も多かったという結果が出されています。
また、ポリフェノールは、食物繊維や5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)に次ぐ栄養素として、細かい研究が行われています。
ポリフェノールの代表的な効果として、『抗酸化作用』があり、この天然の抗酸化物質はたいへん優れものです。
《100mlあたりポリフェノール含有量》
○ ワイン・・・290mg
○ レギュラーコーヒー・・・237mg
○ インスタントコーヒー・・・206mg
○ お茶(煎茶)・・・123mg
○ 果汁100%飲料・・・42mg
赤ワイン
赤ワインは、ブドウの果皮、種子、花柄を含んだまま発酵させますので、ポリフェノールを多量に含んでいます。
赤ワインには、赤い色素になるアントシアニンが豊富に含まれていて、赤い色素自体が抗酸化効果を持っています。
また、ブドウは日光の照射時間が長ければ長いほど、色は濃くなり、このブドウからできる赤ワインのポリエフェノール含量は多くなります。
《赤ワインの選び方》
赤ワインは、熟成の進んだものを選びましょう。
熟成するにつれ、ポリフェノールは重合体化し、この重合体化したポリフェノールの抗酸化効果は、さらに高まります。
たくさんの日光を浴びたブドウを原料に使用し、より熟成させた赤ワインほど、抗酸化効果が高いのです。
《赤ワインは「適量」が大事》
赤ワインはアルコール飲料です。
赤ワインは、ポリフェノールによって、動脈硬化の予防に役立っていますが、赤ワインの抗酸化効果を発揮させるには、適量として1日にグラス1~2杯摂取するのが良いとされています。
《ワインポリフェノールの効果》
○ LDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防します。
○ 肌の老化を防ぎ、美肌を作ります。
○ 食後の中性脂肪の増加を抑制します。
○ 内皮細胞を介して、血管を拡張します。
○ 血小板凝集を抑制し、血栓症を予防します。
○ 神経細胞を再生し、老人性痴呆症を予防します。
○ ガン予防に期待されています。
《赤ワインに含まれるポリフェノール》
○ レスベラトロール
赤ワインに含まれることで脚光を集めているポリフェノールで、食品としてはブドウの果皮や落花生の種皮に含まれています。
ポリフェノールの代表的な効果である抗酸化作用はもちろん、長寿の遺伝子とされている「サーチュイン遺伝子」を活性化させる効果に注目が集まっています。
また、放射線から身を守る働きにも期待されており、近年、特に注目を集めているポリフェノールです。
○ アントシアニン
ブドウやブリーベリー、ビルベリーに多く含まれるポリフェノールです。
ポリフェノールの代表的な効果である抗酸化作用はもちろん、目の健康を保つ効果があり、現代社会人には欠かせないとされています。
これは、目の網膜にあるロドプシン(紫色の色素)の再合成を促進するだけではなく、視力を回復させる作用がある為です。
○ タンニン
ワインやお茶に含まれるポリフェノールで、特に、柿に多く含まれています。
タンニンは、カテキンが酸化(重合反応)されたもので、ポリフェノールの代表的な効果である抗酸化作用はもちろん、体臭を抑える効果で注目され、加齢臭対策として人気です。
コーヒー
《コーヒーポリフェノール》
コーヒーといえばカフェインの印象が強いかもしれませんが、実はコヒーにはポリフェノールも豊富に含まれています。
その量は、生豆であればカフェインをはるかに上回り、焙煎豆でも同じくらいの量が含まれています。
また、コーヒーに含まれるコーヒーポリフェノールは吸収性が高いことが示されています。
ポリフェノールを豊富に含む食品としては「赤ワイン」が知られていますが、コーヒーにも、ほぼ同量のポリフェノールが含まれていて、アルコールを含まないポリフェノール飲料として、コーヒーは今注目されています。
コーヒーの場合はポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が,、コーヒー豆の中に5~10%も含まれています。
また、レギュラーコーヒーは豆の焙煎時間によっても違ってきます。
焙煎時間が短いとポリフェノールが多く残り、焙煎時間が長いと少なくなります。
コーヒー豆は長い期間保存すると酸化が進んでしまい、ポリフェノール効果も弱くなりますので注意が必要です。
《コーヒーポリフェノールの効能》
○ LDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防します。
○ 肌の老化を防ぎ、美肌を作ります。
○ 脳で満腹中枢を刺激して過食を抑制し、ダイエットに役立ちます。
○ 血糖値の上昇を緩やかにし、空腹感を抑えます。
○ 糖尿病や肝臓病のリスクを軽減します。
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