ソニーブログ

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虫の名前 / 虫へん漢字の成立ち、覚え方 30字

   

虫と言うと昆虫を思い出すでしょう。

涼しくなる秋は、コオロギ、スズムシ、キリギリスなど、虫の音が賑やかになる時季です。

虫という字の由来は、ヘビをかたどった象形文字で、虫へんの字はもともとは爬虫類などを表していたそうです。

現在では爬虫類をはじめ、両生類や昆虫、貝類、小動物などにも虫へんが使われているようです。

虫辺の字は、漢字の意味としての虫の字は多くありますが、虫の名で読める漢字は意外と多くはないようです。

虫の写真やイラスト、虫々の特徴を簡単に書きそえて、漢字の成立ちはなるべく簡単に書きました。

見て頂く皆さんに面白く知って頂けるようにと思います。

 

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▢ アリ / あぶ / / ブヨ / ハエ / ハチ / ミミズ / ヘビ / マムシ / エビ / ナメクジ / アワビ / ハマグリ / シジミ / アサリ / アカガイ / つぶ / セミ / ひぐらし / イナゴ / カタツムリ / カエル / まゆ / カイコ / カニ / タコ / チョウ / ハリネズミ / ノミ / ゴキブリ ▢

 


アリ
「義」は血縁でないものが結ぶ血縁同様の関係を意味します。

アリが規律正しい集団生活をする昆虫であることから、「虫」に礼儀正しい意の「義」を付けて「蟻」(アリ)となったとされています。

 

 

 


あぶ
「虻」(あぶ)は、ハチに似た風貌でハエのような外見の昆虫です。

ハエは「ブーン」と飛んでいますが、もう少し体と羽が大きくなると「ボーウ」という感じの羽音になります。

「虫」に「亡」がくっついて「虻」(あぶ)になったと言われています。

 

 

 



「カ」は人類にとって最も有害な害虫だそうです。

伝染病の媒介虫ともなり、「カ」によって媒介される病気による死者は年間に75万人とか。

「地球上でもっとも人を殺害する生物」といわれています。

そこで、人類の文化をも左右しかねない「虫」として「文」をくっつけて「蚊」になったそうです。

 

 

 


ブヨ
見た目は小さなハエのような虫で、黒っぽく体長は約3~6mm。

人や哺乳類、鳥類から皮膚を小さく咬み切って血をエサとする虫です。

渓流などのきれいな水辺の日の当たらない木々に囲まれた場所に生息し、川沿いのキャンプ場や最近は住宅地近くなどにも発生します。

「内」とは、外から見えないところ、うらを意味するので、薄暗く見えずらい所に住む「虫」に「内」がくっついて「蚋」(ブヨ)になります。

 

 

 


ハエ
「㫣」は腹の膨らんだハエの象形文字です。

「虫」に「㫣」を付けて「蝿」(ハエ)と書きます。

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ハチ
「夆」(ホウ)は「するどい先」「△、三角」などの意味があり、ハチは尾にする

どい針をもつ昆虫であり、女王蜂を中心に△型の集団ををなす昆虫です。

「虫」に「夆」がくっついて「蜂」と書きます。

 

 

 

蚯蚓
ミミズ
「ミミズ」は、伸びたり(引いたり)縮んだり、体を山なりに持ち上げたりしながら進

む様子から「虫」に「引」や「丘」をくっつけて、「蚓」、「蚯」、「蚯蚓」(ミミズ)などと書かれます。

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ヘビ
「它」(タ、シャ)は、頭の大きいヘビを描いた象形文字で「ヘビ」を表します。

うかんむりの鍋ブタのような口で、ヒ(ひと)を飲もうとするさまを表します。

「虫」に「它」がくっついて「蛇」(ヘビ)になりました。

 

 

 


マムシ
「复」(フク)は、膨れた腹の虫を表し、「虫」に「复」を付けて「蝮」(マムシ)と書きます。

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エビ
姿が曲がったり伸びたりしますが、老いて曲げているわけではありません。

敵などから逃げるためには、お腹の筋肉を縮めて体を曲げ、背中の筋肉を伸ばして跳ねるように瞬時に移動できるからです。

でも、エビというと腰が曲がった様子を思い出すので、老人の意を表し、「虫」に「老」がくっついて「蛯」(エビ)と書きます。

 

 

 


ナメクジ
夜に活動して、台所や腐りかけた木や葉をなめまわす軟体動物です。

軟体動物の歯舌は、やすり状になっていて、食物を削り取って食べるのに使います。

「舌」の構造が、軟体動物の歯舌と似ているので、「虫」に「舌」がくっついて「蛞」(ナメクジ)になりました。

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アワビ
楕円形で殻の口が大きく、二枚貝の一枚だけ見えるように思われますが、巻き貝が変形したものです。

殻におおわれて岩にへばりついている姿が、身を包んだように見えることから、「虫」に「包」を付けて「蚫」(アワビ)と書きます。

 

 

 


ハマグリ
平安末期行われた、ハマグリの貝殻を左貝右貝と対にする「貝あわせ」という遊びが、のちに貝の内側に同趣の絵をかいたり、和歌を上の句と下の句に分けて書いたりして、絵あわせや句合わせなどするようになりました。

「虫」に「合」を付けて「蛤」(ハマグリ)と書きます。

貝の中身が虫に見られていたようで、貝自体は虫の一種です。

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しじみ
小型の二枚貝で、貝殻の表面が、ぎゅっと縮(しじ)んで見えることから「しじみ」となった説があり、海や川に見られる小さい虫という意味で、「虫」に「見」を付けて「蜆」(ハマグリ)と書きます。

 

 

 


アサリ
古くから食用にされ売買されてきたアサリ。

「利」は鋭い、役に立つ、もうけ、良い、順調など多くの意味をもち、「アサリ」は食感の歯切れの良さや多くの利益を生み出すことなどから、「虫」に「利」を付けて「蜊」(アサリ)と書きます。

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アカガイ
肉が赤いところから赤貝とも書きます。

橙赤色の肉で甘味があり、酢の物、寿司種、赤貝飯などにされます。

「虫」に「甘」を付けて「蚶」(アカガイ)と書きます。

 

 

 


つぶ、ほらがい
殻は卵円錐形で、サンゴ礁や岩礁に生息し、ヒトデ類を好んで食べます。

「累」(レイ、かさねる)は、つなぐ、かさねるなど「らせん状をした貝」を意味します。

「虫」に「累」を付けて「螺」(ほらがい、つぶ)と書きます。

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セミ
セミの腹の中には、発音膜という鳴き声を出すための器官があります。

そのまくを、ふるわせて音を出し、腹の中の空間で音を大きくしています。

「単」の旧字体は「單」であり、「單」という字はブルブルと震えるという意味があるそうです。

虫がブルブルとふるわせて音を出すことから、「虫」に「単」を付けて「蝉」という漢字が出来ました。

 

 

 


ひぐらし
セミの一種ですが、明け方と夕方に鳴き、日暮れに鳴くイメージがあることから「ひぐらし」と言われてます。

中国ではセミの鳴き声を「シュウ(周)」と表現するそうです。

セミの総称として、「虫」に「周」を付けて「蜩」(ひぐらし)という漢字が出来ました。

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イナゴ
昔の中国は、イナゴの大量発生により作物などの植物が食べつくされ、農作物被害は天災とされました。

天災は、徳の備わっていない皇帝によるものと思われていました。

そこで「虫」に「皇」を付けて「蝗」(イナゴ)と書きます。

 

 

 


カタツムリ
「咼」(カ、カイ)は、ゆがむ、道理から外れている、行状が悪いという意味があります。

渦(うず)という漢字があるように「渦巻いている殻」を背負ったような姿のカタツムリを、「虫」に「咼」を付けて「蝸」(カタツムリ)と書きます。

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カエル
「圭」(ケイ)には、△(三角形)のカエルを表した象形文字説と、「ア(圭(ケイ))」の音はカエルの鳴き声を表す擬声語説があります。

「虫」に「圭」を付けて「蛙」(カエル)と書きます。

 

 

 


まゆ
「甬」(ヨウ、ユ)は花のつぼみがふくらみ開きかけたさまや、筒型のという意味をもち、虫が幼虫から成虫になる前に、成虫の構造を凝縮した鋳型(いがた)のような筒型の姿になります。これが「まゆ」です。

「虫」に「甬」を付けて「蛹」(まゆ)と書きます。

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カイコ
カイコ蛾の幼虫で、桑の葉を食べ、その「まゆ」から絹糸が得られます。

「蚕」の旧字体は「蠶」で、絵文字、甲骨文字からできています。

「簪」(かんざし)は、潛(ひそ)むの意味合いから、桑の葉に潜む蚕の様子を表しているといわれています。

桑の葉に潜む虫、「虫」の上に「簪」→「天」を付けて「蚕」(カイコ)と書きます。

蚕は古事記や日本書紀に、神の肉体から生まれ出たと記されているように、天からもたらされた特別な虫でした。

 

 

 


カニ
「解」とは一つにまとまったものを解き分ける、バラバラになるという意味です。

「カニ」は 一対のハサミと四対の足を持ち、容易にバラバラに出来ることから、「虫」に「解」を付けて「蟹」や「蠏」と書きます。

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タコ
「肖」(ショウ、にる、あやかる)はあやかる、かたどる、元のものに似る、似ている、似せるなどの意味があります。

タコの姿が大地に棲むクモのように見えたようで、海のクモという意味で、虫編が使われたようです。

「虫」に「肖」を付けて「蛸」(タコ)と書きます。

 

 

 


チョウ
「枼」(ヨウ)は、植物の葉や木片など「薄い、ひらひらするもの」という意味があります。

「虫」に「枼」を付けて「蝶」(チョウ)と書きます。

 

 

 


ハリネズミ
危険を感じると棘を逆立たせ静止したり体を丸め球状になったりする小動物です。

哺乳類ですが、丸く小さくなることで虫編の字にあてられています。

「胃」は胃袋の意で丸くまとまったもの、丸く集まることを意味します。

虫編の字はもともとは爬虫類などを表していたので、小哺乳類に対してもそう違和感はなかったのでしょう。

「虫」に「胃」を付けて「蝟」(ハリネズミ)と書きます。

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ノミ
体長1mm~3mmほどの小さな虫です。

動物やペット、人などに咬みつき血を飲みます。

「蚤」の字は、「掻きたくなるかゆい虫」という意味があるようです。

「㕚」は「さす、さしはさむ、つきさす、つめ、はやい」などの意味を持ちます。

「虫」の上に「㕚」を付けて「蚤」(ノミ)と書きます。

 

 

 


あぶらむし(ゴキブリ)
油虫は残飯やお椀までかぶりつく嫌われ者です。

「非」は「羽」の鏡面対象字で、「羽を左右に広げる」の意味です。

「虫」の上に「非」を付けて「蜚」(あぶらむし)と書きます。

「蜚」の字は飛ぶ意味もあります。

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