超行動派母上のフライング視察旅行
2017/11/30
私が青年海外協力隊に応募し、見事合格が決まり、派遣国がウズベキスタンだという事が分かったその3日後、母はウズベキスタンのパッケージツアーを見つけて申し込みました。
そして妹を連れて私の赴任の半年以上前にひと足先にウズベキスタンへと飛び立ってしまったのです。
そして帰国した母が放ったひと言に私は度肝を抜かれました。
「あんたの配属先の学校、ビデオに撮ってきたけど、見る?」
そう、母はなんとツアーを抜け出して私の勤務予定の学校まで行ってしまったのです!
まだ寒さの残る2月、青年海外協力隊合格通知が我が家に届きました。
学生の頃からずっと興味があり、途上国の音楽教育に携わりたいと切望していた私は、「音楽」という職種でエントリーし、幸いにもウズベキスタンの地方都市ブハラの公立小中学校で音楽の授業をするという活動に取り組める事となったのです。
よく、特に女性隊員が聞かれる質問に「ご両親は反対しなかったのか」というものが挙げられますが、我が家は受験前から大賛成で、父も母も「絶対良い経験になるから頑張れ!」と合格するよう応援してくれました。
そして晴れて合格が決まり、ウズベキスタンになったと母に告げると「お母さん、一度行ってみたいと思ってたのよね」と言いだし、その3日後にはさっさとツアーを見つけて妹を引き連れ、ウズベキスタン旅行へと飛び立ってしまったのでした。
帰ってきた母は実に楽しそうで、タシケント、ヒヴァ、ブハラ、シャフリサーブズ、サマルカンドという主要観光地を周遊するツアーが大変気に入ったようでした。
直系30cmほどもある立派なサマルカンドノン(パン)をスーツケースから取り出した時は驚きましたが、更に驚いたことに「あんたの学校、ビデオに撮ってきたわよ」と言いだしたのです。
聞けば、私の任地ブハラに滞在中、ホテルのフロントへ1人で乗り込み、英語と、僅かに知っているでたらめなロシア語で「私の娘がこの学校で働くんだけど、ここから遠い?今から行って帰ってこれそう?」と聞いたようなのです。
親切なホテルスタッフさんがタクシーを手配してくれて、ひとっ走り行って来たのだそう。
さすがに外観だけだったので、「中には入れなかったんだよね」と聞くと「時間が無かったからねぇ」と答えた母、時間があれば学校内にも乗り込むつもりだったとか。
母の行動力に完全に脱帽いたしました。
そんな母の娘である私、我ながら青年海外協力隊員にはとても向いている性格だったようで、2年間、ブハラの学校で苦労しながらも楽しく国際協力活動に勤しんで参りました。
母のウズベキスタン旅行でお土産にもらった厚手で大きめな伝統工芸のポーチを、なぜか持参し2年間ずっと財布代わりに使っていました。
そばでずっと母が応援してくれているかのような気がして手放せなかったのかもしれません。
そんな母は私がウズベキスタンに滞在していた2年間で、6回の海外旅行を楽しんだそうです。
More from my site
関連記事
-
-
長崎県の魅力ご紹介します
長崎県は全国の中で一番島が多いところで、壱岐、対馬、五島など多くのひとがすむ島や …
-
-
2016 今年も「さっぽろホワイトイルミネーション」の季節に
「第36回さっぽろホワイトイルミネーション」2016 街中がイルミネーションで彩 …
-
-
青い海 広い空 美味しい空気 沖縄県に家族で旅行
沖縄は最高です!! 今回の沖縄旅行で3度目になりますが、何度行っても飽きる事があ …
-
-
乗り心地が抜群に良くなった秋田新幹線「こまち」
秋田県から東京都までを走っている新幹線といえば、「こまち」です。 今年、開業20 …
-
-
ミステリ-ツア- その先は古くひなび過ぎた秘湯
春になりまだ雪が残っていた時、姉にどこか温泉に行こうと誘われて、2時間位離れた場 …
-
-
佐賀県の武雄市 地味でもそこには日本の原風景が!
地味であまり知られていない佐賀県ですが、福岡県と長崎県そして玄界灘と有明海に挟ま …
-
-
北海道のホッケは大きく脂がのってて旨い
北海道を代表する魚の一つであるホッケは、日本付近では茨城県、対馬海峡以北に住み、 …
-
-
長野県松本エリアのオススメ旅行スポット
アルプスの山々に囲まれた美しい観光スポット、長野県松本エリアのオススメ旅行スポッ …
-
-
港町小樽の三角市場は新鮮安くて 海鮮丼がうまい
小樽三角市場の名前の由来は、土地と屋根が三角の形をしていることからつけられました …
-
-
赤ちゃん連れでも楽しめる軽井沢旅行
夫と0歳の息子と初めての旅行で軽井沢に行ってきました。 軽井沢を選んだ理由は私の …
- PREV
- バイクの魅力を誰でも彼でも語り合いたい
- NEXT
- 一人でも楽しめるドラミング