「四字熟語」とその反対意味の「四字熟語」
「四字熟語」とは、故事や仏典にもとづいた慣用句を四字熟語と呼んでいました。
今の時代の出来事、物など、たとえば「高速道路」とか「介護保険」とか「児童虐待」などの語言は定義上、四字熟語と言いません。
それでも現代は、新たに創作四字熟語として、既存する広く知られた四字熟語を引用して、今の時代の考え方や世相を簡潔に表現した新しい四字熟語として多く生まれています。
類似語の四字熟語は多く存在しますが、反対語は微妙に意味が異なりそれほど多くはありません。
ここでは、85の四字熟語を組み合わせて比べてみました。
-見出し-
あ行
曖昧模糊/ 悪因悪果/ 可惜身命/ 悪口雑言/ 意気軒昂/ 意気衝天/ 意気消沈/ 意志薄弱/ 意志堅固/ 以心伝心/ 一挙両得/ 一挙両失/ 一石二鳥/ 一諾千金/ 一長一短/ 陰徳陽報/ 隠忍自重/ 有為転変/ 雲合霧集/ 雲散霧消/ 益者三友/ 厭離穢土/
か行
外剛内柔/ 外柔内剛/ 隔靴掻痒/ 完全無欠/ 鬼面仏心/ 下意上達/ 過剰防衛/ 起死回生/ 興味津々/ 興味索然/ 軽挙妄動/ 軽諾寡信/ 言行一致/ 言行相反/ 剛毅木訥/ 巧言令色/ 豪放磊落/ 甲論乙駁/ 欣求浄土/
さ行
再起不能/ 三思後考/ 杓子定規/ 周章狼狽/ 秋霜烈日/ 熟慮断行/ 春風駘蕩/ 上意下達/ 小心翼々/ 支離滅裂/ 思慮分別/ 人面獣心/ 正当防衛/ 千客万来/ 前途多難/ 前途洋々/ 千編一律/ 千変万化/ 千慮一失/ 千慮一得/ 即決即断/ 損者三友/
た行・な行・は行
泰然自若/ 多事多難/ 単純明快/ 猪突猛進/ 内剛外柔/ 内柔外剛/ 罵詈雑言/ 万古不易/ 美辞麗句/ 複雑怪奇/ 不惜身命/ 平穏無事/
ま行・や行・ら行
満場一致/ 明々白々/門前雀羅/ 門前成市/ 有終完備/ 優柔不断/ 融通無碍/ 竜頭蛇尾/ 理路整然/ 臨機応変/
曖昧模糊(あいまいもこ)
物事の実体や内容がはっきりせず、ぼんやりしていること。
⇳
明々白々(めいめいはくはく)
明らかにはっきりしていて、疑う余地がないこと。
可惜身命(あたらしんみょう)
身体や命を大切にすること。
⇳
不惜身命(ふしゃくしんみょう)
あえてみずからの身命をもかえりみないこと。
悪口雑言(あっこうぞうごん)
さんざん悪口を言うこと。
罵詈雑言(ばりぞうごん)
悪口を並べ立ててののしること。
⇳
美辞麗句(びじれいく)
美しい言葉だけを並べ、飾り立てた文句。
以心伝心(いしんでんしん)
心の内で思っていることが、声に出さなくても気持ちが通じ合うこと。
⇳
隔靴掻痒(かっかそうよう)
言葉にしないと思いどおりに伝わらず、もどかしいこと。
一石二鳥(いっせきにちょう)
一挙両得(いっきょりょうとく)
一つのことをして、同時に二つの利益を得ること。
⇳
一挙両失(いっきょりょうしつ)
一つのことがもとで、同時に他のことまで駄目になってしまうこと。
一長一短(いっちょういったん)
長所もあり短所もあって、完全でないこと。
⇳
完全無欠(かんぜんむけつ)
欠点や不足がまったくなく、完璧なこと。
陰徳陽報(いんとくようほう)
人に知られず善行を積めば、必ずよい報いを得られる。
⇳
悪因悪果(あくいんあっか)
悪い行為には、必ず悪い結果や報いがある。
意気軒昂(いきけんこう)
威勢、意気込みが盛んなこと。
意気衝天(いきしょうてん)
天をつくほどに盛んに意気込むこと。
⇳
意気消沈(いきしょうちん)
意気込みや気力を失い、元気をなくしてしょげ返ること。
意志薄弱(いしはくじゃく)
意志が弱く、決断できなかったり、がまん強さにかけること。
⇳
意志堅固(いしけんご)
意志がゆるぎなく堅く、心がしっかりしていること。
一諾千金(いちだくせんきん)
いったん約束して引き受けたことは、千金にも換えがたいほどの重みがあること。
⇳
軽諾寡信(けいだくかしん)
物事を軽々しく簡単に引き受ける人は、あまり信用できないこと。
有為転変(ういてんぺん)
世の中のことは、つねに変化していて、とどまっていないこと。
⇳
万古不易(ばんこふえき)
万年も昔から変わらず、永久に変わらないこと。
雲合霧集(うんごうむしゅう)
多くのもの、人などが一気に集まってくること。
⇳
雲散霧消(うんさんむしょう)
多くのもの、人などが一気に消えてなくなること。
益者三友(えきしゃさんゆう)
有益な友人は、正直者や誠実な人で、知識があり賢明な人だ。
⇳
損者三友(そんしゃさんゆう)
うわべだけの不正直な人、誠実さのない人、口先だけな人を友人にするのは害がある。
厭離穢土(えんりえど)
この世を、けがれたものであるとして嫌って離れること。
⇳
欣求浄土(ごんぐじょうど)
この世をを離れて、極楽浄土に往生することを喜んで願い求めること。
鬼面仏心(きめんぶっしん)
見た目はこわいが、心や性格は穏やかでやさしい人。
⇳
人面獣心(じんめんじゅうしん)
顔は人でも心は獣のような冷酷さで、恩義や人情を知らない人。
下意上達(かいじょうたつ)
下の者の気持ちや意見が、上の者に届くこと。
⇳
上意下達(じょういかたつ)
上の者の意志や命令が、下の者に通じること、通じさせること。
過剰防衛(かじょうぼうえい)
急迫不正の侵害に対し防衛したが、その行為が必要以上で程度を超えること。
⇳
正当防衛(せいとうぼうえい)
急迫不正の侵害に対して、自己または他人の権利を守るため、やむを得ず行う必要内の行為。
起死回生(きしかいせい)
絶望的な状況から一気に勢いを立て直し、勢いを取り戻すこと。
⇳
再起不能(さいきふのう)
再び立ち直って、元の勢いを取り返すことが困難なこと。
興味津々(きょうみしんしん)
凄く興味深く尽きないこと。
⇳
興味索然(きょうみさくぜん)
興味、関心がなくなってしまうこと。
軽挙妄動(けいきょもうどう)
無分別で軽率な行動をすること。
⇳
思慮分別(しりょふんべつ)
物事を注意深く考えて判断すること。
隠忍自重(いんにんじちょう)
じっと我慢して、軽々しく行動しないこと。
言行一致(げんこういっち)
言ったこととやっていることが同じこと。
⇳
言行相反(げんこうそうはん)
言ったこととやっていることが違うこと。
剛毅木訥(ごうきぼくとつ)
意志が強く、無口で飾り気がないこと。
⇳
巧言令色(こうげんれいしょく)
相手の顔色をうかがい、愛想よくうわべの口先だけで振る舞うこと。
豪放磊落(ごうほうらいらく)
心が大きく、小さなことにこだわらないこと。
⇳
小心翼々(しょうしんよくよく)
気が小さく、びくびくしている臆病なこと。
甲論乙駁(こうろんおつばく)
互いに意見を主張して、議論がまとまらないこと。
⇳
満場一致(まんじょういっち)
集団の議論の中で反対者もなく、意見がひとつにまとまること。
杓子定規(しゃくしじょうぎ)
ひとつの基準や規定にはめようとして、融通のきかない行いや態度のこと。
⇳
融通無碍(ゆうずうむげ)
何事にもとらわれず、こだわったりせず、自由でのびのびとしていること。
臨機応変(りんきおうへん)
その場の状況に応じて適切な手段をとること。
春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)
春風がそよそよと吹き、のどかでのんびりしたさま。
⇳
秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)
秋の厳しい霜、夏の強烈な暑さのように、刑罰や権威などの厳しさのたとえ。
支離滅裂(しりめつれつ)
ばらばらでまとまりがなく、物事の筋道が立っていないこと。
⇳
理路整然(りろせいぜん)
物事に筋道が通っていて、道理に合っていること。
千客万来(せんきゃくばんらい)
多くの客が、入れかわり立ちかわり次々にやってくること。
門前成市(もんぜんせいし)
多くの人が集まり、市場のようににぎわうこと。
⇳
門前雀羅(もんぜんじゃくら)
訪問する人もなく、ひっそりしてさびしい様子のこと。
前途多難(ぜんとたなん)
これから先に、多くの困難が待っていること。
⇳
前途洋々(ぜんとようよう)
これから先の人生が大きく開けていて、希望にあふれていること。
千編一律(せんぺんいちりつ)
どれもこれも一様で変わりばえせず、平凡で何の特徴もないこと。
⇳
千変万化(せんぺんばんか)
さまざまに変化する様子。
千慮一失(せんりょいっしつ)
どのような賢い人でも、多くの考えの中にはひとつぐらいは誤りもあるということ。
⇳
千慮一得(せんりょいっとく)
どのような愚かな人でも、多くの考えの中にひとつぐらいは良案があるということ。
即決即断(そっけつそくだん)
その場で直ちに決断すること。
⇳
優柔不断(ゆうじゅうふだん)
判断、決断がなかなかできず、ぐずぐずして煮え切らないこと。
泰然自若(たいぜんじじゃく)
落ち着いて、どんなことにも動じないこと。
⇳
周章狼狽(しゅうしょうろうばい)
あわてふためき、うろたえること。
多事多難(たじたなん)
事件や困難なことが多いこと。
⇳
平穏無事(へいおんぶじ)
これといった変わったこともなく、穏やかなこと。
猪突猛進(ちょとつもうしん)
向こう見ずに猛烈な勢いで、がむしゃらに突き進むこと。
⇳
熟慮断行(じゅくりょだんこう)
十分に考えた上で、思い切って行動に移すこと。
三思後考(さんしこうこう)
熟慮した上で、はじめて行動に移すこと。
内柔外剛(ないじゅうがいごう)
外剛内柔(がいごうないじゅう)
内面は弱いのに、外見は強そうに見えること。
⇳
内剛外柔(ないごうがいじゅう)
外柔内剛(がいじゅうないごう)
内面は強いが、外見は穏やかで優しそうにみえること。
複雑怪奇(ふくざつかいき)
複雑で込み入ってわかりにくく、怪しく不思議なこと。
⇳
単純明快(たんじゅんめいかい)
複雑でなく分かりやすいこと。
竜頭蛇尾(りゅうとうだび)
始めは勢い盛んでも、終わりにはしりすぼみで勢いがなくなること。
⇳
有終完備(ゆうしゅうかんび)
何事も終わりが肝心で、最後まで物事を立派にやり遂げ成果をあげること。
ること。
◇
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