鳴り砂 鳴き砂のメカニズム
2025/05/18
海岸で乾いた砂の上を歩くと、キユ、キュ、キュ、キュと足元で可愛い音がすることがありませんか?
砂を踏むと砂の中から発する音なので「鳴り砂」とか、「鳴き砂」と呼ばれています。
これら音が出る砂は海岸と砂漠にあり、いずれも石英粒を多く含む砂が、急激な砂の層の動きによって表面摩擦を起こし音を発生させます。
海岸では琴の音や小鳥がさえずる音が聞かれ、砂漠では堆積した砂の山が強風や人為的に崩壊したりすると、ブーミングサンドとよばれる砂山が唸るような音を十数キロ離れていても聞こえたりします。
海岸の鳴き砂は小規模なのに比べ、沙漠のブーミングサンドは壮大な規模で響き渡ります。
「普通の砂と鳴き砂と どう違う」
鳴き砂は水晶と同じ石英が主成分で、砂全体に対してほぼ65%以上含んでいるものが多いのです。
石英や砂粒がきれいな水や空気のなかで互いに擦れあい表面が磨かれて、きれいな粒のよくそろった砂になります。
このことから鳴り砂は、砂浜海岸の汚染度を図る指標になるといわれています。
また、鳴り砂は砂の粒子が1mmから8分の1mmの大きさの範囲て鳴ります、4分の1~8分の1mmの細砂が多いときに最もいい音がします。
このような砂は乾燥していなくても音を出してくれます。
しかし、2分の1mmより大きい粒子や、砂より細かい粒子が砂の中に混じったりしたり、砂表面が汚れていたりすると嶋りません。
普通の砂は大抵汚れていて、粒子表面の摩擦係数が低くく、砂同士の摩擦運動がダイナミックに起こりませんので澄んだ音もしません。
棒を突っ込んだとき普通の砂は音が出ませんが、鳴き砂は音が出ます。
上の写真は、普通の砂(左)と 鳴き砂(右)に棒が入ったときに起こる現象を強力X線カメラで撮ったものです。
鳴き砂では白い線がいくつか見えていて、この白い線が砂の中で砂が滑べったときにできる断層のようなものです。
動きによって砂全体が規則的に膨らんで砂のなかに隙間ができ、このときの砂の動きが鳴き砂の音の原因です。
引用元:鳴き砂はなぜ鳴くの?
「日本の鳴り砂、鳴き砂浜は日本中に、二百ヶ所近くもあるようです」
鳴り砂、鳴き砂浜の砂浜に行ったら、砂の乾いた表面を手のひらで強く擦ったり、下駄を履いて摺り足で歩くと良く鳴りますので試してみてください。
・イタンキ浜(北海道室蘭市)-日本の渚百選
室蘭市街地が近くなのに鳴り砂が維持されているのは極めて珍しい。
・大須賀海岸(種差海岸)(青森県八戸市)-日本の渚百選
砂巾100-200m、全長約2.2kmの海岸。
・琴ヶ浜(石川県輪島市門前町)
砂浜の砂は約0.4mm程度の粒の石英が約72%を占める白い鳴き砂の浜。
この砂は海岸から数kmの海底まで続く。
・琴引浜(京都府京丹後市)-日本の音風景100選
白砂青松の景勝地で、全長は1.8km。
世界初の禁煙ビーチにもなっている。
・井手ヶ浜(鳥取県鳥取市)
平成8年に「日本一いい音」として評価された。
砂巾40m~100m、全長約500mの海岸。
・琴ヶ浜(島根県大田市仁摩町馬路)-日本の音風景100選
壇ノ浦で敗れた平家の姫が奏でる琴の音のように鳴くようになったと言われる伝説的砂浜。
水中でもグーッと音を発するほど感度の良い鳴り砂、鳴き砂の浜です。
・姉子の浜(福岡県糸島市)
浅瀬の白い砂浜で、九州で数少ない「鳴き砂」。
砂巾20m、全長約1.1kmの海岸。
・トゥドゥマリの浜(沖縄県八重山郡竹富町(西表島))
砂がきめ細かい川砂で、裸足でも歩けます。
夕日のスポットなどでも有名な西表島を代表するビーチ。
引用元、画像元:wikipedia
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