昭和の黒電話から携帯電話、スマホまでの歴史
2025/05/13
初期登場当時から電話といえば黒でしたが、昭和30年代から40年前半ころまでは一般家庭を含め黒電話の活躍した時代でした。
昭和の黒電話は、黒い本体と送話器をもった電話機の総称で、3号・4号・600形・601形などのダイヤル式電話機の通称として用いられます。
1952年(昭和27年)以降日本電信電話公社によって制式化され、固定電話として加入者は加入権利を買い利用しました。
ダイヤル式電話は、回転盤を指とめまで回してから指を放し、回り戻るまでは次のダイヤルは回せません。
余談ですが、ダイヤル1は戻る時間が短く、ダイヤル0は戻る時間は最長になりますので、熟練すると他者が電話している回転盤の戻る音の時間で、ダイヤル数(掛けている電話番号)を察知することもできます。
黒電話からスマートフォン
1969年には押しボタン式電話機が発売され、翌年に公募から「プッシュホン」と愛称されます。
色も白を基本として様々に配色されました。
その後1980年代からは押しボタン式電話機が主流になり、それ以降の電話はほぼ全て「プッシュホン」になっていきます。
1980年代後半には、固定電話回線に接続された親機に無線通信で結ぶ子機が付属され、親機が設置された宅内や構内付近のみ通話可能なコードレス電話が普及し始めます。
携帯電話の傾向は1985年頃から、NTTが初のポータブル電話機「ショルダーホン」発売から始まります。
その後、可搬型の無線電話として肩掛けタイプのショルダーホンが登場しました。
無線機本体と電池も一緒に運んだので重さが約3Kgもあったようです。
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★その間、ポケットベル(ポケベル、ベル)は、1985年頃~1996年前半頃までは個人需要が高く最盛期を迎え、流行期には若者ユーザーからベルの愛称で親しまれました。
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1987年、NTTからショルダーホンより小型化した携帯電話機が発されましたが、それでも重さは約900g、大きさは約120mm×42mm×180mmでした。

画像元:docomo
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★PHSは、1993年に札幌と東京で実験開始され、初の売りは、携帯電話が使えない地下鉄駅や地下街でも使え、基本料金や通話料金が安いという点でした。
当時、携帯電話よりも安価であったため1990年代後半から2000年代初頭までの日本国内では重宝されます。
しかし、携帯電話に比べて利用可能なエリアが狭く田舎や山間部では利用できない、高速移動時に通話できない、通話が途中で切れやすいという問題も生じていました。
中高生からの需要も多く、ポケベルとPHSを併用し、PHSを使ってポケベルにメッセージを送信するという使い方もよくされました。
その後、携帯電話でのデータ通信の普及でPHSの利点は失われ使用者も激減します。
PHSは現在でも使用できますが、携帯電話、スマホの料金も同等近くまで安くなっているものもあり、PHSの利用者の数はわずかです。
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1996年、着信メロディ機能を搭載した携帯電話が登場。
1997年、ショートメールサービス開始。
1999年、J-フォンより初のカラー液晶端末が発売。
1999年1月にドコモがiモードを開始。
同年4月には旧DDIセルラーグループが「EZweb」を開始。
世界に先駆けて携帯電話を使ったインターネットサービスが提供され、携帯メール(E-mail)も始まりました。
1999年、世界初のカメラ内蔵携帯が発売されます。
同年、携帯電話の番号が11桁になりました。
1999年はスマートフォンの創成期といわれ、NTTドコモがiモードのサービスを開始しています。
日本でのスマートフォンの広がりは、海外で発売された端末が日本語化して発売されるようになった頃から広まっていきました。
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★IP電話により、インターネット回線に音声を通すことで、無料で世界中と電話できることが可能になりました。
2002年にケイ・オプティコム、アイピートーク、ソフトバンク、フュージョン・コミュニケーションズ、NTTなど多数のIP電話サービスプロバイダが出現します。
2003年、各社がIP電話と固定電話や携帯電話との接続サービスを開始しました。
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2004年、ボーダフォン(現在のソフトバンクモバイル)からノキアの「Vodafone702NK」が発売。
2005年、NTTドコモからモトローラの「FOMAM1000」が発売。
2007年にはアップルが米国で「iPhone(アイフォーン)」を発売します。
2008年にiPhone3GSが日本初上陸。
2009年、NTTドコモより日本初のAndroidが発売。
毎年新機種が数多く発売され、2016年現在に至っていますが、半数以上の人は料金が高いと感じているようです。
使われ続ける黒電話
黒電話の時代は終わったのかというと、実はそうでもありません。
黒電話は、その単純さにより信頼性や耐久性、操作の容易性などの機械的長所もあり、現役で使われ続けています。
余分な機能の必要ない使用者には、現代の多機能電話機よりは必要不可欠でしょう。
ちなみにY!mobileの新CMは私にとっては大変懐かしく、1980年代はディスコ全盛期のポケベル時代で、スマホも携帯電話もPHSもまだありませんでした。
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