ソニーブログ

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札幌市の嘘のような本当の話

      2022/05/21

 

「札幌市であった嘘のような本当の話」

新さっぽろテレビ塔構想

1950年代はテレビ放送の開始を受けて、全国でテレビ塔が建設されています。

現在のさっぽろテレビ塔は1957年竣工、高さ147.2mです。

名古屋テレビ塔は1954年竣工、高さ180m。

東京タワーは1958年竣工、高さ332.6m。

それぞれ60年以上月日が経っています。

最近では東京スカイツリーが2012年竣工、高さ634mです。

2007年、50周年を迎えたさっぽろテレビ塔は、老朽化が著しいことから高さ650mの新しいタワーへの建て替えの構想が持ち上がりました。

 

さっぽろテレビ塔

 

札幌市の新しいタワーは、大通公園内の現在のテレビ塔の場所に、ビルとタワーを組み合わせて建設する構想で、道内で最も高い建物になる予定でした。

総事業費は約950億円を想定、大手ゼネコンや金融機関などとともに検討会を設置したそうです。

 

2007年6月、北海道観光事業は社内に「新タワー準備室」を作りスタッフ2人を常駐させました。

さっぽろテレビ塔の管理・運営を行う同社では、建設・通信関係者、金融機関など社外の専門家による委員会を組織し検討を行いました。

現在の場所で超高層タワービルに建て替えて、市内が一望できる新たな観光拠点にする基本構想をまとめたようです。

地上50階までを超高層ビルにして、その上にタワーと展望台を設置する計画です。

建設費は950億円に上り、企業からの出資を募るほか、テナントの賃料を費用に充てるなど、建設費確保の方法についても今後、具体的に検討していく予定です。

2008年までには基本計画をまとめ、札幌市に建設の認可を申請する予定でした。

 

新さっぽろテレビ塔

引用元:http://toolbiru.web.fc2.com/topic/top-08.06.19.htm

 

新テレビ塔構想の中止

しかし、2009年4月、運営元の北海道観光事業の元社員が3~4年間に約2800万円を着服していたことが発覚。

7月には、別の社員4人も7900万円を着服していたことが発覚しました。

社員による着服が相次いで発覚した「さっぽろテレビ塔」を運営する札幌市の第三セクター「北海道観光事業」社内では、売り上げ低迷による業績不振に加え、社員による相次ぐ着服が重なり、「組織再建を最優先させるべきだ」との声が広がりました。

社会的信用を失い資金調達のめども立たないなか、同年8月7日には正式に中止が発表され、高層タワー化は断念に至ります。

 

                          ◇

 

「札幌市であった本当のような嘘の話」

世界初、市電がロープウェー

2006年4月1日、北海道新聞の朝刊には、驚かされました。

紙面にデカデカと、

「世界初、市電がロープウェー」

宙を電車がぶら下がる写真や記者さんの「試乗体験記」まで載っている。

 

新聞の記事内容とは、

市電がロープウェーで藻岩山頂に乗り入れ

来春にも チタン製で軽量化

札幌市交通局は三十一日、札幌市電をもいわ山ロープウェイに直接乗り入れ、藻岩山山頂駅と西4丁目との間で折り返し運転を行うことを決めた。

三十一日に行った試運転で安全性に問題がないと判断した。

国土交通省は年内にも新路線として許可する見込みで、交通局は早ければ来年四月一日から本運転を開始する。

路面電車がロープウエーに乗り入れるのは世界で初めて。

JR北海道が開発した鉄陸両用車両「デュアル・モード・ビークル(DMV)を上回るユニークな試みで、国内外の注目を集めそうだ。  (星野真)

2006年4月1日 北海道新聞の朝刊

 

眼下にパノラマ 10分間”空の旅” 
             記者が同乗

 自他共に認める鉄道ファン(通称・鉄ちゃん)。

市電がもいわ山ロープウェイに乗り入れると聞き、血が騒いだ。

何しろ世界初なのだ。

交通局に頼み込んで、三十一日の試運転に同乗させてもらった。

 「一応かぶってください」

電車事業所に着くと、交通局の職員からいきなり白いヘルメットを渡された。

「電車の重みでワイヤーロープが切れたら…」

少し不安になったが、意を決して、ヘルメットをかぶり、車内に乗り込んだ。

 F-LRTの車体は特殊懸垂機が付いているだけで、外見は一般の車両とまったく同じ。

事業所内の交換棟に徐行で入ると、天井の上から「ガチャ」という音が二回響く。

パンタグラフがたたまれ、懸垂機がワイヤロープに連結された音だ。

続いて台車が切り離され、車両が軽々と浮き上がった。
チタンで軽量化したおかげだろう。

 ぐいぐいと高度を上げ、付近のマンションの屋上が見える山麓駅でいったん停車。

眼下に札幌市街を望み、時速十八㌔の空中散歩が続く。

すれ違う既存のゴンドラは、半分以下の大きさ。

「これは世界中が驚くぞ」

全身が感激でふるえた。

 約十分間の”空の旅”。

「千円なら安い」

間違いなく札幌観光の新しい切り札になるだろう。
                    (星野真)
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記事は冗談です。問い合わせは
札幌圏部☎・・・・・・・へ

※ 「札幌市であった本当のような嘘の話」は、2006年4月1日のエイプリルフール当日、北海道新聞朝刊に載った記事です。

 

 

札幌市交通局3300形電車

 

私も札幌市に住んでいたので、これにはワクワクしてかじりつくように読んだ記憶があります。

恥ずかしいことに、私は半日くらいは本気にしていました。

諦め切れずにいたのかもしれません。

とはいっても、全長13m、重量18t、定員62名も乗れる大きな車体が持ち上がる?

しかも、ワイヤーロープがたわまないの?

切れないの?

チタン製で軽量化したといっても?

いつの間に試運転したの?

 

JR北海道はDMVを開発し、レールと道路の両方を走れる車両を開発した経緯もあります。

北海道では天下の北海道新聞です。

一時的にでも信じた方は多かったと思います。

写真は合成、試乗体験記事や車両改造はデタラメというと、ちょとウーンという気もしますが…。

この紙面を見て読者からは苦情が殺到したそうですが、次の年からはこのようなとてつもないジョークが紙面で見られなくなってしまいました。

毎年楽しませて欲しかったですし、とても残念です。

 

 

 

 - ライフ, 歴史

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