奈良県の南部と和歌山県の境には険しい山が連なり、古くから修験道の場や、神社の聖地として人々から崇められていた場所が多く存在します。
これらは観光するにもアクセスが容易でない、いわゆる秘境みたいな場所なので団体客はおろか、それを目当ての商売もありません。
よく言えば都会のけん騒から離れた荘厳で神聖な場所、悪い言い方だと山の奥にある何もない信仰のみの場所なので、普通の観光地とは一味違います。
おススメの場所はいくつかありますが、信仰の場所へ訪れるにあたっては、アクセスの良さ等の理由から難易度の高いものから低いものまであります。
今回は難易度の低い比較的行きやすい場所としてメジャーどころのパワースポットを、奈良県、和歌山県から一つずつ紹介したいと思います。
まず和歌山県ですが、メジャーすぎるかもしれませんが日本屈指のパワースポット高野山を紹介します。
高野山という名は誰しもが歴史の授業などで一度は聞いたことがあると思います。
でも行ったことがある人は意外と少ないかもしれません。
立地の悪さが関係するかもしれませんが、道自体はきちんと整備されており、また電車でのアクセスも可能なので容易にたどり着けます。
高野山は山の中に突如現れる宗教都市で、大小100を超える寺院がそこに存在し、その中でも中心は金剛峯寺(こんごうぶじ)がある伽藍地区(がらんちく)と空海が今なお祀られる奥の院です。
伽藍地区で高野山の密教文化に触れたら、その後のおすすめは徒歩で一の橋と呼ばれる場所から奥の院を目指すことです。
奥の院までは距離もありますが、やはりパワーに触れるならば一の橋から歩いていくべきですね。
なぜなら一の橋から奥の院まで続く道には多くの歴史上の偉人が埋葬された墓が連なり、空海信仰の偉大さを感じられます。
そしてその道を抜けた先にあらわれる奥の院ですから、神々しさには圧倒されます。
それに高野山は多くの人々が訪れる場所でもあるので、食事処、土産店など数多くあり観光も楽しめます。
次に奈良県は、数多く存在する寺社仏閣の中でパワースポットとして一番と言われるのが桜井市にある大神神社です。
この神社がパワースポットである所以が神社の裏にそびえる三輪山一帯を御神体として崇めているところです。
この三輪山はとても神聖な山でかつては一般人が立ち入ることさえできなかったのですが、現在では隣にある狭井神社に登山口があり頂上まで登拝することができます。
道中は急勾配で険しく、写真撮影、飲食禁止の規律も求められますが、それでも頂上に到達すると神々しさの恩恵を賜った気がして心が澄みます。
また大神神社には名物グルメがあります。
大昔に大神神社の許しを得て、辺りの土地で栽培された小麦を使って素麺が作られ、現在までも続く名物「三輪素麺」となっています。
大神神社での参拝の後は、ぜひともこの素麺を食べてもらいたいと思います。
奈良県・和歌山県は古くから歴史の舞台となった寺社仏閣があります。
しかし多くの人が訪れるのは有名な奈良市内や京都のものばかりです。
奈良県の南部から和歌山にかけての、秘境感のある荘厳なたたずまいをもつ寺社仏閣が実は数多く存在しているということを知ってください。
そして少しでも興味を持たれたら、ひっそりと訪れてはいかかでしょうか。
みなぎる力を貰えるでしょう。