1937年に発売だそうですが、私が角瓶と出会ったのは1970年、京橋というスナックでした。この店を紹介してくれた友人と店のマスターに勧められてからの角瓶との付合いです。
当時、原価スナックということで1800円だったと記憶していますが、通称「角サン」といい私は殆ど水割りかロックで飲んでいました。オールド、ロイヤルも有りましたが当時はランク差が大きく、お店の雰囲気やちょっと高級感の店とかプラッと入りやすい気軽な店とかで、ウィスキーも格付けされていたように思います。
給料日前などは、安さが売りのこの店にきて角サンを「つけ」でキープしたりしていました。角サンは甘く旨い時もあり、苦く辛い時もありましたが、癖のないスッキリした飲み口でしたので、水割りでは物足りず、私はロックグラスに大きめの氷を2個入れたロック飲みが好みでした。
お酒には、おしゃべりとバックミュージックは付き物で、当時もカラオケは有りましたが、100円を入れると2曲聴けるジュークボックスと有線放送のリクエスト曲などを聴くことが流行りで、そのせいでしょうかその年々の様ざまな流行曲にはとても敏感でした。特に、電話で曲をリクエストするのですが、何曲待ちとかで、その曲の情報交換などで盛上り、曲が掛かったときの満足感と角サンの旨みは格別でした。
今、自宅でも1年に2,3本飲みますが、様々なウィスキーがある中で今でも人気のある角サンです。私も若い時代の思い出から繋がって、そしてこれからも一生私のお酒の友と成り続けると思います。