古い話ですが、1998年10月の日曜日、高校時代の親友と数年ぶりに会い、以前から計画していた山ブドウ狩りに出掛けることにしました。
ブドウ園のぶどう狩りと違って、山中での急傾斜地の上り下りや木肌を2~3m登っての採取ですから、私たちは「ブドウ採り」と言っています。
場所は北海道の栗沢町美流渡から山道を車で20~30分入った処で、「くま」も多く出没する処です。
車を山道脇に止め、周りの実の成り具合を観て、そこから2,300m前後を採取場所に決めました。
ブドウは山道脇の足場の悪い所に木やつるが多く、ササや小枝を割け入って進みますが、つるの多くは他の木に巻き付いて、実の多くは2,3mの高さにあります。
つるを引っ張ったり、巻き付いた枝のある木に登ったりして実を採取しました。
10Kgのミカンのダンボール箱に2つ収穫できました。
コクア(サルナシ)の木は少なく、「熊」も大好物です。
多く実を付けている木を20分程探しましたが、幸運にも連なるように実を付けた5m程の高さの木を見つけました。
車を成るべく近くまで移動して止めて置きます。
「熊」もまだ手を付けていない様なのですが要注意です。
実は3m以上も上にあり、もぎ取りは木登り上手な私が受け持ちました。
1個ずつ捥ぎ取りながら潰れないようにレジ袋にコクア実を詰め込み、手頃の重さで下に放り投げると、下で友人が周囲に気を使いながら拾いまとめてくれます。
それを7.8袋放り投げ、15分程で5kg位は収穫できたようなので早々木から下りました。
今回は予想より短時間での収穫でした。
山ブドウは直径8mm前後で、酸っぱくてそのままでは食べられません。
コクアは直径15~20mm位の球形か楕円形で3、4個は美味しく食べられますが味が濃く食べ過ぎると舌の上が痛くなり、もっと食べ過ぎると肛門が痛くなると云われています。
キュウイを濃縮したような味と食感です。
私の幼い頃には美味しい食べ物も少なく、父が採ってきてくれたときには、柔らかいものはすぐ食べ、固い物は早く塾するように米びつに入れて、おやつのように食べていた記憶があります。
収穫したものは二人で半分ずつ分けましたが、私はブドウとコクアは30度の焼酎に漬け、果実酒にしました。
コクア酒は今でも瓶1本残ってます。