サラリーマンにとってネクタイは欠かせないものですが、毎日使用していて、特に結び目の所が、手あかやシワ等で一番汚れやすくなります。
ネクタイの洗濯は、普通はクリーニング店にまかせますが、家庭でも洗濯機をつかわずに、簡単に洗うことができますので試してみたらどうでしょうか。
洗浄方法
ネクタイを洗う前にまず色落ちを調べます。
目立たない個所に洗濯液をつけ、白い布で包んで手揉みしてみます。
これで白い布に色が付けば、色落ちしていることがわかります。
洗ってよいネクタイを決めましたらまず、まな板のような台の上で、毛がやわらかいブラシに洗濯液をしみこませて、ゆるやかに優しくこするのがコツです。
よごれの目立つ部分はたんねんに洗浄しましょう。
シミや黄ばみがある場合は素材を確認し、ベンジンを使用します。
汚れた部分に水を少々拭きつけ、白い布にベンジンを少量つけて、その部分を根気よくポンポンと叩くようにしてください。少しずつシミや黄ばみが目立たなくなってきます。
なかなか汚れが落ちないからといって、強くこすったりしては、汚れが中に染みこんでしまうので注意してください。
すすぎと陰干し
すすぎは大きめのバケツなどにぬるま湯をたっぷり入れて、ネクタイを軽くゆするようにすすぎます。
2回ほどすすいでください。
洗い終わったら、手で押しながら優しく水気を切っていきます。
絞らないように注意して下さい。
清潔なタオルでネクタイを挟み込んで、優しく押して水分をタオルに吸収させます。
滴り落ちてこない程度に水分をとったら陰干しします。
ハンガーなどに引っかけ、部屋干しか日陰で1日ほど陰干しをします。
アイロンかけ
ネクタイの洗濯のキメ手は、アイロンによる仕上げにあるようです。
アイロンの設定温度は150~160度、できれば低温~中温にします。
ネクタイに木綿の布地かサラシの手拭をかけて、アイロンを使うようにするのがいいでしょう。
じかにアイロンをあててはいけません。
まずネクタイの裏から縫い目にそって、丹念にかけていきます。
ネクタイの表にアイロンをかけるときは、裏の縫い目を避けるようにしてください。
アイロンかけは、ソフトにそっとふれる気持ちで、力を入れすぎないように注意してするのがきめ手のコツです。
洗ってみて意外に汚れていることに気づくでしょう。
家庭で洗浄すると、そのネクタイも別品に思えてきて、愛着と共に、つねに首の下にある「自分が洗ったネクタイ」という意識感も感じますよ。